最近は、不動産に限らず一括査定、一括見積もりという種類のサイトが増えてきています。
特に不動産一括査定サイトの数はなんと50以上になってきています。
これほど不動産一括査定サイトの数が増えてきているということは、利用している方も多くなってきているという証拠です。
不動産一括査定サイトのメリットとデメリットをご説明します。
不動産一括査定サイトのメリット
不動産一括査定サイトの最大のメリットは、査定依頼の手間をかなり節約できるという事です。
不動産の査定価格が知りたい場合、1社のみに依頼すれば良いということではなく、複数の業者への依頼をすることが重要です。
しかし1社1社に対して不動産に関する情報を記入していくと、かなりの時間が必要になります。
一方、不動産一括査定サイトを利用すれば、情報入力を1回すれば、サイトに登録している不動産会社に対し同時に査定依頼を送ることが可能となるのです。
さらに不動産一括査定サイトには、非常に多くの不動産業者が登録しているため、思いがけない業者を見つけられる可能性もあります。
不動産業者といっても、土地売買に強い会社もあれば、建物の売買に強い業者もあります。
しかしどんな業者が自分の所有している物件に合っているのかを判断するのは難しいものです。
一括査定では複数の不動産業者の査定結果を入手できるため、どこの不動産業者を選べば良いかの比較検討材料になります。
また複数の不動産業者へ査定依頼を送ることになるため、平均的な査定結果を算出できるというメリットもあります。
他の業者よりも明らかに高い査定結果を出している業者は、契約を結びたがっているだけと判断する事もできます。
不動産一括査定サイトのデメリット
不動産一括査定サイトは非常に使い勝手も良く、使い方によってはメリットがたくさんあります。
しかしメリットだけというわけではありません。
たしかに多くの不動産会社に一度に査定申し込みをできるというメリットはありますが、日本の全ての不動産会社が登録しているわけではありません。
ですから不動産一括査定に申し込めば、必ず良い不動産会社が見つかるというわけではありません。
特に地元の情報をたくさん持っている古い不動産会社などは不動産一括査定に登録をしていない可能性があります。
そのためこうした不動産会社と契約をしたいと考えている場合、一括査定だけでは不十分ということになるのです。
他にも一括で査定を依頼できるというメリットの裏返しになりますが、基本的に6社程度の不動産会社への査定依頼となりますので、返信が多くなる事もデメリットです。
一括査定サイトにもよりますが、所有している不動産を登録した瞬間から、電話やメールがどんどん届いてしまうという場合もあります。
特に困るのは、電話がひっきりなしで鳴り続けるという状況です。一括査定サイトに登録している不動産会社は、他の会社よりも1秒でも早く連絡をしたいと考えています。
そのためかなり積極的にアピールをしてきますので、ちょっと値段を知りたかったというレベルの方の場合は驚いてしまう可能性もあります。
不動産一括査定サイトを利用時の注意点
何度も述べているように、不動産一括査定サイトは消費者の時間を節約してくれる画期的なシステムです。
しかし使い方を誤ってしまうなら、一括査定サイトのメリットを感じづらくなることもあります。
まずこうしたサイトを使い不動産の価格を調査しようとすると、複数社全ての査定結果が全く異なっているという場合もあります。
つまり情報を得たことによって、かえって価格に関して混乱してしまう方もいるということです。
ですからこうした一括査定サイトを利用する時には、出される査定結果は基本的に簡易査定であることを覚えておきましょう。
簡易査定で使われる基本的な査定方法は、机上査定といわれる方法です。
机上査定で使われる計算方法にはいくつかの種類があり、不動産会社によって使用する査定方法が異なる事も起きます。
結果として各不動産会社の査定結果に大きな差が生じる事もあるというわけです。
ですから一括査定によって得た査定結果を、最終的な売却価格と考えないようにする必要があります。
場合によってはA社の査定金額が2,000万円、B社の査定結果が2,300万円というように、差が数百万円になることもあります。
しかしそれでも、B社と契約をすれば2,300万円で家や土地が確実に売却できるという事にはなりません。
あくまで簡易的な査定結果になりますので、最終売却価格は1,800万円、1,600万円ほどになる可能性もあります。
簡易査定を出す不動産業者の中には、契約を勝ち取るためだけに査定金額を高めに設定するところもあります。
こうした業者にも注意し、安易に契約先を決めないようにしましょう。
このように不動産一括査定を利用することには多くのメリットがある一方、デメリットも存在しています。この両者を良く理解した上で、参考情報として利用するとよいでしょう。
一括査定を利用する際の注意事項にも十分気をつけましょう。